自分らしさ

エビスのコラム

生徒さんが教えてくれた南湖公園のSHOZO SHIRAKAWAに来ました。

今日の午前中は空いており、多分この夏一番の猛暑日でありながら、湖畔を心地よい風が絶え間なく吹きわたり、外の席でもゆっくり読書できました。コーヒーもおいしい。

一年ほど前まで私は、ずっと悩んでいたことがありました。

それは、

「本当は、私は何をすればいいんだろう」ということ。

自分ができないことを挙げたらキリがなくて、がんばってもがんばっても「これでいい」ということもなくて、気づいたら40代も半ばに差し掛かっていて…。

一体私はこれまで何をしてきたのだろうか。

この調子でいたらあっという間に高齢者になってしまうじゃないか。

…なんて、少し焦っていたとも思います。

そんなある日、知人に一冊の本を紹介されました。

その本は、一見よくあるサクセスストーリーのようで、いつもの展開。

どん底の一営業マンがとある人と出会い、教えを乞いながら最終的には富豪になり、プール付きの家と美人の奥さんとかわいい子供が3人くらいいて幸せに暮らしてる、っていうやつ。

なんだまたか…と思いきや、意外にも違う展開が待っており、なんとその最終章には私がそのとき最もほしかった答えが書いてあったのです。

あなたが社会に与えられる一番価値のあるものは?

その答えは「あなたらしさ」。

非常にシンプルですが、当時の私にとっては急に目の前が開けたような開放感でした。

今思えば、私はずっと自分らしく生きたいと願い、それを周りの人に言いふらしてきた割には臆病で、「世間の人に笑われないように」とか、「誰かに文句を言われないように」と自分で自分にストップをかけていたようなところがありました。

だからすぐ頭打ちになって、仕方がないから自分がまだできないことを探してはできるようにがんばってみたり、必要性も感じないしやりたくもない努力をしたりしていつもごまかしていました。

ですからまあ、それがわかってよかったけれども、じゃあ「自分らしさ」ってなんなのか、難しいですよね。

私なりに考えているのは、

「自分らしさ」は誰もがそれぞれ持っている。

それは社会的に「特技」と認識されない場合も多くある。

「自分らしさ」を発揮したとき他者の自由を奪わない。

「自分らしく」しているとき、負担を感じない。

…などなどのヒントがあるかな、ということ。

決して今の自分にわざわざ追加するものではなく、

お金で買うものでもなく、

年齢制限もなく、

すでに自分の中にある、又は眠っている感覚なんじゃないかと。

周りには、「あなたらしさ」を好む人と好まない人がいるでしょうから、全ての人に許容される必要はないと思います。

でもきっと、「これでいいんだ」と思えるくらいには、自分に好意的な人たちが周りに居続けてくれるでしょう。

私はいつもそうやって「自分らしさ」を確認しています。

ついつい、誰かの評価を気にしてしまいそうになるかもしれないけれど、

それは暴走しないためのストッパーだと思って、自らを否定しなくてもいいと思います。

私たちは人間らしく生きるのであれば、いつでも誰かと関わっていくのだから、誰かの目を気にすることや、周りに気を配ることは、当たり前に必要なことです。

自分の価値観が、”目に見える成果”を残すことから、「自分らしさ」の追究に変化したことで、やることがはっきりわかってとても気が楽になりました。

悩むことがなくなったし、細かいことを考えなくても道を外す心配もなくなりました。

やっぱりこれもヨガのアーサナの練習と同じで、全ての細かい意識は一つの大きな流れの中にあるのだなぁ、と思うのです。

逆を言えば、大きな流れの中にあれば、すべての自分の行為は同じ方向へ流れていきます。

そういった様が「その人らしさ」を醸し出すのではないでしょうか。

そういうのが、とってもいいなあ、と感じる本日のカフェ時間でした。

タイトルとURLをコピーしました